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セーフティーネット

いま、ある未成年の支援を担当しています。

目標は、「衣食住の確保」。説明を加えると、「持続可能な」衣食住の確保。目的は、もちろんクライエントの「幸せ」です。

現在、彼に衣食住の整った生活基盤はありません。乱暴な言い方をすると、社会にその能力はありません。①未成年②喫煙者③就業能力の低さ、を大きな理由に、彼の生活は始まりません。未成年という理由で住み込み就労の幅は極端に減り、喫煙者という理由で彼を受け入れる箱(または施設)はなく、ソーシャルスキルの低さと福祉就労のできないIQの高さによって仕事も決まりません。家(親権者)が存在するという理由で、生活保護も断られています。結果、ドヤ街のホテル代を握らせ、日々をしのいでいる状態です。児童相談所を責めることもできません。児童相談所は、児童相談所を運営するため、「できないこと」も設定しなくてはならないからです。彼は少なくとも現在「そちら側」です。もちろん、彼にいま安定した生活がないのは、わたしのネットワークが未熟なせいもあります。急いで選択肢を増やせるようネットワークを拡大しているので、いつか受け入れ可能施設が見つかるでしょう。ですが、わたしが個人的な意地を捨てれば、彼はこの冬空のもと、路上生活者です。未成年には、衣食住を含めた「安心」のもと成長する権利があったと記憶しています。淘汰または優生学の考えに従えば、彼の運命は自然の摂理と帰結されるべきことなのかもしれません。しかし、会話をすれば、まだ若い彼には無限に近い可能性を感じることができます。伸びしろはいくらでもあり、職務能力は低いのではなく「未熟」なのだと感じます。しかし成長の「舞台」にあがることができません。セーフティーネットから漏れる若年層の支援スキルを高めたい、と思う今日この頃です。(T.K)


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