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石

ダヴィンチの視点

「石のはなし」という本の出だしに、こんなエピソードが紹介されています。
レオナルド・ダ・ヴィンチが弟子たちに、汚点だらけの/または「あらゆる種類の石を組み合わせた」壁を観察するように教えたというのです。じっと見ていると「自然の景色」や「人の戦争」、やがては「音やことばまでもが聞き分けられる」という話です。
著者は、絵画的天才のヴィジョンを物語るエピソードとして、石のもつ魅力を紹介しています。
私は、正社員を辞め、非正規社員へと契約変更をしました。生活は経済的に大分困窮しました。しかし、少なくとも現在は、このままでいたいと思います。ゆっくりと物事を考え、自分の感慨や直感と向き合うことができます。自分が「自分の歩幅で生に尽くしている」という実感があります。正社員としてガムシャラに時間を費やしていたころは、飛躍的に生産的な技術が身に付いたと、いま相対的に感じます。しかし、あのころは、出来事が自分の前を過ぎ去るのがあまりにも早すぎて、何か正しいのか、自分は何を感じ得たのか、どんな真実を見たのか、いま振り返ってみても、何も、重大なことは、手の平に残すことができませんでした。
システムやアプリケーション、機械作業。生産の向上を大義名分に、右から左へと物事を流す手早さばかりが成長し、自分の責任で何かを背負い納得を目指して一歩一歩進んでいく、という「自分が時間軸になる」感覚からすっかり遠のいていました。もう一歩傲慢に、自己主張をすれば「個々人が決意して行動する」機会が、失われていってないでしょうか。後輩がプライベートやメンタルをすり減らして行動しているのを思い返すと、何だか悔しい気持になります。若いと評されると、閉口してしまいますが。
道ばたの石、ふとした出会い、目標と目標の隙間。そんなところに視線を深め、人の営みへの愛しさを感じられる人でありたいです。私は。

ぜひ、インターネットで「珪孔雀石」や「瑪瑙」を検索し、画像を見てみて下さい。著作権の関係で、ご紹介することはできませんが、ちょっとびっくりする奇麗さです。手間はかかりません。(T)

(ちなみに、画像の石は、我が家の文鳥の寝床に置いてある、偽卵用の石です。著作権フリーの綺麗な石が見つからなくて・・・)
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今回参考にさせていただいたのが「不思議な石のはなし」です。石の話とは言いますが、石をキーワードに語られる「人の話」です。ちょっとピンとこないだけに、ロマンチックな話が、石のカラー写真とともに語られます。人に恋した石の話。石から生まれた石女。などなど。おすすめです。


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